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旅の目的は人それぞれですが、「ホテルそのもの」を目的に旅に出るのも贅沢な選択肢のひとつです。
日本国内には、世界的な建築家が設計やデザイン監修を手掛けた、唯一無二の宿泊施設が数多く存在します。単に美しいだけでなく、光の入り方、地域の自然との調和、そこで過ごす時間の流れまで緻密に計算された空間は、まさに「泊まれるアート」です。
今回は、一度は訪れたい名作建築のホテルを厳選して5軒ご紹介します。次の休日は、特別な空間に身を置く贅沢を味わってみませんか?
1. SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE(山形)| 坂 茂
水田に浮かぶように佇む、木造建築の美学
山形県庄内地方の美しい水田風景の中に、溶け込むように建てられた「ショウナイホテル スイデンテラス」。設計を手掛けたのは、紙管を用いた建築や災害支援でも世界的に知られる建築家・坂 茂(ばん しげる)氏です。
空間の見どころ:
一番の魅力は、周囲の水田に美しく反射するシンメトリックな木造建築。客室のテラスや廊下からは、四季折々で表情を変える庄内の風景を一望できます。
ここだけの体験:
2021年には、坂氏が初めて手掛けた本格的なフィンランド式サウナも完成。水田に浮かぶような開放的な外観のサウナと、天然温泉で心身ともに整うリトリートを体感できます。
こんな人におすすめ:
自然の温もりを感じる木造建築が好きな方、極上のサウナ体験を求めている方。
2. 瀬戸内リトリート 青凪 by 温故知新(愛媛)| 安藤忠雄
コンクリートと瀬戸内の青が織りなす、究極のミニマリズム
瀬戸内海を見下ろす高台に佇む、わずか7室のオールスイートホテル。美術館として計画された建物を、安藤忠雄(あんどう ただお)氏自らが設計・建築を手掛け、スモールラグジュアリーホテルへと再生させました。
空間の見どころ:
安藤建築の代名詞である「型枠コンクリート」が、瀬戸内の強い光と影をドラマティックに描き出します。無駄を削ぎ落とした「余白の美」が空間全体に満ちています。
ここだけの体験:
象徴的なのが、瀬戸内海へと一続きになっているかのようなインフィニティプール(THE BLUE)。水面と空、海が一体化する瞬間は、言葉を失うほどの美しさです。
こんな人におすすめ:
安藤建築のファン、誰にも邪魔されない圧倒的な非日常感を味わいたい方。
3. ザ・プリンス 箱根芦ノ湖(神奈川)| 村野藤吾
巨匠が遺した、自然と調和する昭和モダニズムの名建築
箱根の芦ノ湖畔に佇むこのホテルは、日本のモダニズム建築の巨匠・村野藤吾(むらの とうご)氏の晩年の傑作です。1978年の開業以来、時代を経ても色あせない輝きを放ち続けています。
空間の見どころ:
国立公園の自然を傷つけないよう配慮された、円形を基調としたユニークな外観。そして館内に一歩足を踏み入れると、ダイナミックに曲面を描く天井のロビーが迎えてくれます。
ここだけの体験:
ロビーには、村野氏がこの空間のためにデザインした通称「スワンチェア」が並びます。巨匠がこだわった椅子の座り心地を確かめながら、窓外に広がる芦ノ湖を眺める時間は格別です。
こんな人におすすめ:
ヴィンテージ・モダンな雰囲気が好きな方、歴史ある名建築のディテールをじっくり味わいたい方。
4. Snow Peak FIELD SUITE SPA(新潟)| 隈 研吾
自然と建築の境界をなくす、野外のラグジュアリー
新潟県三条市、アウトドアブランド「Snow Peak」の広大なキャンプ場内に誕生したスパリゾート。設計は、新国立競技場などで知られる隈研吾(くま けんご)氏が手掛けました。
空間の見どころ:
建物の屋根や天井には、地元の木材や薪が大胆にあしらわれ、隈氏らしい「和と自然の融合」が表現されています。焚火の煙のようにゆるやかに変化する外観が特徴的です。
ここだけの体験:
全面ガラス張りの大浴場やサウナからは、粟ヶ岳の雄大な山並みを遮るものなく一望。自然のなかに溶け込みながら、最高峰のファシリティで寛ぐ「地球と繋がる」体験が楽しめます。
こんな人におすすめ:
アウトドアやサウナが好きな方、隈研吾氏の木造デザインを間近で体感したい方。
5. エースホテル京都(京都)| 隈 研吾 & Commune Design
歴史的建築のリノベーションと、新世代のカルチャーが交差する場所
大正時代に建てられた「旧京都中央電話局」のレトロな洋風建築を一部保存し、新たなカルチャーの拠点として再生されたライフスタイルホテル。隈研吾氏が建築デザイン監修、LAのCommune Designが内装を手掛けました。
空間の見どころ:
歴史あるレンガ造りの風合いと、隈氏が得意とするシャープな木組みのルーバーが見事に融合。アジアとアメリカのカルチャーがミックスされた「イースト・ミーツ・ウエスト」の斬新なインテリアが刺激的です。
ここだけの体験:
ロビーやカフェは宿泊者以外にも開かれており、アートや音楽に溢れた活気ある雰囲気が魅力。客室にはレコードプレーヤーやギターが置かれている部屋もあり、高感度な大人の滞在を満喫できます。
こんな人におすすめ:
リノベーション建築に関心がある方、アートや音楽、海外のライフスタイルホテルが好きな方。
まとめ:空間を旅する、特別な宿泊体験を
名作と呼ばれる建築のホテルには、ただ「寝るため」だけではない、特別な時間が流れています。光の移り変わり、素材の手触り、自然との距離感など、そこに泊まった人だけが五感で受け取れるメッセージが詰まっています。
写真を見るだけでも胸が踊りますが、その空間の本当の心地よさは、実際にロビーに立ち、客室で一晩を過ごして初めて完成するもの。
次回の旅の計画には、ぜひ「建築」を主役に据えて、お気に入りの一軒を選んでみてください。
※本記事で紹介している宿泊施設の画像は、すべて一休.comより引用(アフィリエイトリンクを介した正規の引用)しています。













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