ソニーからスタンダードモデルの最新機『Xperia 10 VII(エクスペリア テン マークセブン)』が9日から国内市場で正式に発売されました。
スタンダードモデルながら、撮影体験を大きく変える「即撮りボタン」を搭載した点が注目されています。これは、ロック画面からボタンを長押しするだけで瞬時にカメラアプリが起動し、そのままシャッターを切れる物理キーとして、本体側面に配置されました。スマートフォンを取り出してから撮影に至るまでの動作を劇的に短縮し、決定的な瞬間を逃さないための機能です。また、カメラアプリ以外ではスクリーンショットボタンとしても機能するため、現場での資料キャプチャなどにも活用できる汎用性の高さが評価できます。
カメラ性能においても進化は顕著です。広角レンズには、前機種比で約1.6倍に大型化された1/1.56インチセンサーが新たに搭載されました。これにより、低照度環境下での集光能力が向上し、夜景や暗い室内でもノイズの少ないクリアな撮影が可能になったとされています。16mmの超広角から48mm相当の光学2倍望遠を含む3焦点距離に対応しており、撮影バリエーションも確保されています。
ディスプレイは19.5:9の比率を持つ有機ELで、フロントステレオスピーカーと相まって映像体験も強化。SIMフリーモデルとして、ソニー直販サイトやMVNO事業者、家電量販店などで販売され、価格は74,800円(税込)前後。環境配慮型素材SORPLAS™や再生樹脂を使用した筐体設計も、持続可能性が問われる今の時代にふさわしい選択といえるでしょう。
その他にも、オーディオ面では3.5mmヘッドホンジャックを堅持し、ハイレゾ相当のLDACコーデックに対応。AIアシスタントGeminiや「かこって検索」への対応、さらには6年間のセキュリティアップデートと最大4回のOSバージョンアップという長期サポート体制も充実しています。
価格と最新技術、そして長期サポートを総合的に考慮すると、Xperia 10 VIIは、機能性と持続可能性の両面で、ミドルレンジ市場における新しい「スタンダード」を確立したと見て間違いないでしょう。
なお編集人が店舗で実機に触れた印象としては、本体が非常に軽く、5000mAhという大容量バッテリーを搭載しながら、本体重量を約168gに抑え込んでいる点は、設計者の努力がうかがえる驚異的な数値でしょう。長時間現場で携行する際の負担はかなり軽減されると見ています。ディスプレイもついに120Hzリフレッシュレートに対応した有機ELが採用され、指でスクロール操作をした際の「画面がぬるっと動く」感触は、従来のXperia 10シリーズとは一線を画すものでした。一方で、本体幅が広くなったことで、これまでのXperia 10シリーズを使っていた方にとっては片手操作にはやや工夫が求められる段階に入ったとも言えます。
Powered by AI





コメント